かなり久しぶりの更新になってしまいましたが、今回は株式投資について、かなりザクっと簡単に紹介していきたいと思います。
私は株式投資については一応10年以上に渡っておこなっています。
最近はテレビCMなどでもよく見かけますし、少ない額から投資できる商品も増えています。
興味があるけど怖い、不安という方はぜひともこの記事をご覧いただければと思います。
一般的な株式投資
一般的な株式投資といえば、上場企業の株=現物株を買うという事だと思います。
証券会社に登録し証券口座を開設、投資資金を入金して、その資金内で自分の欲しい株を買って保有する。
これがほとんどの方の株式投資だと思います。
この手法のメリットとしては
・リスクが限定的
例えば投資した企業が上場廃止となって証券の価値が0円になってしまったとしても、投資した金額以上の損失を負うことはありません。よくあるイメージの「株で借金を負う」という事はありえないという投資方法です。
・長期保有が可能
株は市場が開いている限り価値が日々増減していきますが、現物で買った株についてはいつまで持っていても減価以外のリスクはありません。それどころか、配当や株主優待などの利益をいつまでも受け取ることが可能です。※配当や株主優待がある企業及びそれが続く限り
投資という概念で考えた場合に長期保有は一番重要と言っても過言ではないです。
・担保として利用できる
信用取引をおこなう場合に現物での保有株式があれば、担保として利用する事が可能です。
デメリットとしては
・資金以上の金額を動かすことができない
リスクを冒したくないという方にとってはデメリットでもなんでもないかもしれませんが、準備した資金以上の資金を使って株を買うという事ができません。
・下げ相場だと儲けにくい
株を買って儲けたいのであれば、インカムゲインで儲けるか、キャピタルゲインで儲けるという事になります。長年保有していれば状況が違うかもしれませんが、今から株を買って儲けたい場合、安い所で買ってその株がその後値上がりしていく事で儲けたいという心理ではないでしょうか?
その場合下げ相場の途中で購入しても買ってから含み損になる可能性が高いといえます。
・差金決済に該当する場合当日内の同じ銘柄の売買ができなくなる
現物取引で、当日内の同一銘柄の「買→売」の次の「買」もしくは、「売→買」の次の「売」を行う場合、差金決済となるため当該銘柄の当日取引ができないケースがあります。
信用取引
信用取引についてはご存じの方も多いと思います。
現物取引とは違い、資金にレバレッジをかけて利用する事が可能です。簡単に言うと自己資金を担保に自己資金の2倍、3倍の取引をする事が可能になります。
また、現物取引での入り口は「買い」のみでしたが、信用取引では「買い」と「売り」のどちらからでも入ることができます。
ただし「買いは家まで、売りは命まで」という格言があるように売りから入った場合の損失の可能性は理論上無限大です。
信用取引のメリットとしては
・自己資金以上の取引が可能
資金にレバレッジをかけて利用する事により、30万の自己資金で60万円分の株式を買うことができたりします。長期保有用というよりはデイトレードやスイングなどの短期取引向けです。
・同日での同一銘柄の取引が何度でも可能
信用取引は、原則、何度でも同日での同一銘柄の取引が可能です。デイトレードと呼ばれる手法はこの信用取引を利用しておこなうことが一般的です。
・「売り」から取引を開始できる
「売り」から入り、その後価格が下落した所で買い戻しをおこなう事で、利益を得ることが可能です。
デメリットとしては
・借金or追証の可能性がある
自分の資金以上の金額を動かすので、もちろん自分の資金以上の損失を負う可能性があります。
・金利、逆日歩などの費用が発生する
信用取引での取引は自己資金を担保にお金を借りる、株を借りるという行為です。その為金利や、貸株料、逆日歩などの費用が発生することがあります。
先物取引
先物取引とは、簡単にいうと日経平均などの指数を売買する事ができます。
現物でも日経のレバレッジ型やインバース型のETFがありますが、それよりもダイレクトに日経平均の指数を売買することが可能です。
個別銘柄ですと、毎日上がっている銘柄と、下がっている銘柄があります。日経平均が上がるから自分の保有株式の価格もあがるはず、と思って買っていても逆に下がっていってしまう場合もあります。
しかし、先物取引だと指数が上がるのか下がるのかを選択(買いor売り)するだけで、ダイレクトに利益や損失が反映されます。
先物取引はよくわからなくて怖いと思うかもしれませんが、日経225先物(ラージ)の場合10円値が動くごとに1万円、ミニ日経225先物ですと5円単位で値が動き、10円で1000円評価額が変動します。
単純にいうと、ミニ日経225先物で25000円で買いから入った場合、
25100円で売り決裁→約1万円の利益、25500円の場合は約5万円、26000円の場合は約10万円となります。損失の場合も一緒です。
上記はミニ1枚のみの場合なので、例えばミニを3枚の場合は3倍、ラージを1枚の場合は10倍の利益・損失になります。
先物取引のメリットとしては
・指数のみの値動きで損益が決まる
日経平均などの指数は色々な要素が起因となり変動していますが、先物取引の損益は指数が上がるか下がるかを当てるだけで決まる単純なものです。
・信用取引と同じく「買い」、「売り」どちらからでも取引可能
「売り」から入り、その後価格が下落した所で買い戻しをおこなう事で、利益を得ることが可能です。
・取引時間が現物よりはるかに長い
現物取引では前場が朝9:00~11:30まで、後場が12:30~15:00までですが、先物取引は朝8:45~15:15までと、16:30~翌朝6:00まで取引可能です。
・リスクヘッジとして利用可能
たとえば現物株式を多く保有していた際に、下落局面が来たとします。しかし現物は売却したくなく保有し続けたい場合、下がっていく評価額を見ているしかありません。
しかし、現物は保有したまま、先物で売りを入れていれば、その下がった評価額分を先物取引の利益でカバーできる可能性があります。
デメリットとしては、
・借金or追証の可能性がある
自分の資金以上の金額を動かすので、もちろん自分の資金以上の損失を負う可能性があります。
・限月が決まっているため強制決裁させられる場合がある
先物には期限がありそれを限月といいます。先物は3,6、9、12月が限月で、直近の限月のものが一番取引量が高いです。決められた限月の満期が来てしまうと強制的に決裁されてしまいます。
・一瞬で激しく動くことがごく稀にある
個別でももちろんあるのですが、とても大きなイベントの時や大きな自然災害などの時は一瞬で激しく動くことがあります。その時は逆指値なども大きくすべってしまい意味がないので、相当大きく動くのがわかっている時は、ポジションを持たない方が無難です。
オプション取引
オプション取引までいくと知っている人はあまりいないのではないでしょうか?そこから更に取引したことがある!という人は極少数に限られてくるぐらいマイナーな取引だと思います。
オプション取引には先物取引と同じく限月があります。しかし先物の限月が3ヵ月間隔なのに対し、オプションは毎月満期が来ます。そして、先物の限月とオプションの限月が重なる3,6、9、12月をMSQ、それ以外をSQと呼びます。
更には週オプ(週オプション)という物があり、これは毎週満期がきます。
ではオプションとはどのような取引かというと、簡単に言うと満期日(MSQ、SQ、毎週最後の取引日)のザラ場の寄り値(225全て完了で計算)を超えるか超えないかという当てる取引です。
コールオプションとプットオプションというものがあり、それぞれ「買い」と「売り」から入る事ができます。
コールオプションは値上がりを予想するオプションです。例えば現在の日経平均株価が25000円だとして、満期日までにそれより上がると思えば25000円のコールオプションを買います。もし満期日に25000円以上になった場合(イン)コールオプション1枚は225日経先物ラージLと同等の利益をもたらします。最高です。
しかし、オプションにはプレミアムというものがあります。簡単に言うと25000円のコールオプションを得る権利の値段です。例えばC(コール)25000のプレミアムが100円だった場合、権利の値段は10万円になります。
これを先ほどのインした場合で考えると、100円以上超えてインした場合のみ初めて利益となります。25100=10万-プレミアム10万=0円
プットオプションはコールオプションとは逆で値下がりを予想するオプションです。これもインした場合は225日経先物Sと同等の利益をもたらします。最高です。
オプションは総じて満期日まで期間が短くなるほどプレミアムがドンドン下がっていきます。更に購入したオプションと逆方向に日経平均が動けばもっと値下がりします。
なのでC25000を買った時は100円のプレミアムだったのに、次の日には50円とか日常茶飯事です。
しかし逆に10円で買ったオプションが1日で100円、200円、つまり10倍、20倍になることもあります。オプションは満期日まで必ず持っている必要はないので、プレミアムが値上がりまたは値下がりした時点で決裁する事も可能です。
では満期日まで持っていた場合はどうなるかというと、インしたオプションについては225日経先物ラージと同等の利益です。インしなかったオプションについては権利を放棄できるので、プレミアム以上の金額を損失することはありません。
オプション取引のメリットとしては
・リスクヘッジとして利用可能
先物と同じくリスクヘッジとして使用する事ができます。現物だけではなく先物のヘッジとしても主なポジションの逆のオプションを購入する事で、損失を軽減できる可能性があります。
・買いの場合損失が限定的
オプション取引を買いから入った場合、損失はプレミアムの価格のみになり損失は限定されます。
・当たれば青天井
プレミアムが底値から10倍、20倍になるのは大して珍しい事ではありません。
更に過去には500倍、1000倍となったオプションも存在しています。
デメリットとしては、
・値動きが激しい&出来高が少なめ
オプションは急騰や急落に過敏に反応するため値動きが激しくなりがちです。更に週オプになると出来高がかなり少ないのでスプレッドがかなり広かったり、下の板に注文をぶつけないと売りたくても中々売れないという状況がよくあります。
・売りからはいると損失青天井
現物や先物でも一緒ですが、オプションは値動きが比べ物にならないほど荒いので気が付いたら借金まみれという事もありえます。
通常の相場ですとATMから遠いオプションを売ると、8割~9割ほど勝てると思いますが、1回のすさまじい値動きで地獄行きという事は頭に入れておいた方がいいでしょう。買いで10倍20倍1000倍があるということは、売りの場合損失がそれだけ出る可能性があるということです。
まとめ
とりあえずざっくりではありますが、主な取引については説明したと思います。
残すはCFDや海外市場、商品先物取引などだと思いますが、また別の機会に説明したいと思います。
この記事を読んで頂いて少しでも株式投資に対する理解が深まれば幸いです。